夏の札幌を彩った牝馬たちの戦いは、今年も簡単には読み切れない結末となった。
洋芝適性、立ち回り、展開、そして夏場の状態面。
予想段階で重視した要素が結果に表れた部分もあれば、最後まで掴み切れなかった難しさも残る一戦だった。
勝ち馬が見せた札幌1800mへの適性。
届かなかった馬たちに見えた課題。
そして、予想の中で拾えたものと見落としたもの。
Race Review 2026
クイーンS ~振り返り~
2026年8月2日(日)札幌芝1800m GⅢ 3歳以上牝馬
馬連的中 ⑦−⑪
Official Result
1
ココナッツブラウン
1:46.1 後3F 34.1
1番人気
2
コガネノソラ
3/4馬身差 後3F 34.4
3番人気
3
ヴーレヴー
クビ差 後3F 35.0
4番人気
4
エリカエクスプレス
1/2馬身差 後3F 35.2
2番人気
5
カテリーナ
1.3/4馬身差 後3F 34.6
10番人気
馬券結果 / 馬連BOX ②⑦⑨⑪⑬ 10点
⑦ ー ⑪ 的中
ococoナッツブラウン × コガネノソラ
本命⑨エリカエクスプレスは4着。対抗同士の決着で的中。
レース概況
良馬場の札幌芝1800m。稍重から回復した馬場は最終的に良になり、タイムは1:46.1と水準的な決着。展開はメンバー構成から先行争いが落ち着いた中位差しが届く流れとなり、前半からじっくり脚を溜めた馬が報われる内容だった。
ペースは前半が抑えられ、勝ち馬ココナッツブラウンは好位から直線で抜け出すという、このコース巧者らしい王道の競馬。2着コガネノソラも中団からしっかり差してきており、1・2着馬はともに洋芝への適性と持続力をフルに発揮したレースだった。本命エリカエクスプレスは4着と掲示板は確保したものの、6枠外めからポジションを取りきれず、直線では前の壁に詰まる場面があったとみられる。
予想馬の振り返り
1着
ⓖ ococoナッツブラウン
対抗
展望編から「昨年2着・夏場得意・状態A」と高評価し、対抗に据えていた一頭が見事に1着を飾った。単勝2.9倍の1番人気に応える形でのV。父キタサンブラック×母父キングカメハメハという機動力配合の底力が洋芝の小回りで炸裂。後3F34.1という上がりは全馬中最速で、末脚の持続力という評価軸がそのまま結果に直結した。重賞初制覇を待ち望んでいた陣営のコメント通り、満を持しての戴冠だった。
2着
⑪ コガネノソラ
対抗
2024年の覇者が今年も2着と存在感を発揮。「ゴールドシップ産駒は3年連続馬券圏内」というデータ通りの好走で、展望編・最終予想ともに対抗評価の根拠が完全に正しかった。母父ロージズインメイ(ヘイロー系)という血統フィルターも合致しており、このコースとの相性は本物だ。福島牝馬Sの勝利で状態面も裏付けていた通り、仕上がりに死角がなかった。
3着
⑭ ヴーレヴー
ノーマーク
4番人気で3着に入った伏兵。予想では印を打っておらず、BOXの5頭には含めていなかった一頭。後3F35.0と上がりはそれほど速くないが、直線でしっかり伸びてクビ差で3着を確保。横山典弘騎手の好騎乗もあった。8枠14番という最外枠から3着は、あらためてこのコースが内枠有利一辺倒ではないことを示す結果だった。
4着
⑨ エリカエクスプレス
本命
本命に据えた武豊×エリカエクスプレスは4着。掲示板は確保したものの馬券圏外に終わった。G1実績(秋華賞2着・ヴィクトリアマイル4着)と欧州血脈(母父Galileo)という評価軸は間違っていなかったが、6枠9番という枠順の壁が最後まで響いた格好。後3F35.2という上がりは対抗馬に見劣っており、良馬場でも思ったほど切れを発揮できなかった点は誤算だった。
8着
② ケリフレッドアスク
対抗
2枠2番の絶好枠を引き「本命逆転候補筆頭」と評価したが、8着と大敗。内枠有利のデータとの乖離は大きく、結果として枠順優位は活かせなかった。函館記念での2着が評価の根拠だったが、この日は洋芝での末脚がうまく出なかったか。57kgという斤量(他の対抗馬より2kg重い)が最後に響いた可能性もある。
6着
⑬ ルージュソリテール
対抗
「8枠13番最外枠が懸念」と評価を控えめにしていた通り、距離損が最後に響いた印象。阪神牝馬S3着の実力はあるが、最外枠のコース形態での不利を克服するには至らなかった。
予想との答え合わせ
| 評価軸 | 予想 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|
| G1組の格(エリカエクスプレス) | 本命・格は別格 | 4着 | × |
| 母父Galileo・欧州血脈 | 洋芝適性◎ | 上がり35.2・末脚不発 | × |
| 内枠優位(ケリフレッドアスク) | 2枠2番・対抗筆頭 | 8着大敗 | × |
| 昨年2着リピーター(ococoナッツブラウン) | 対抗・状態A | 1着・重賞初制覇 | ◎ |
| コース覇者リピーター(コガネノソラ) | 対抗・血統フィルター合致 | 2着 | ◎ |
| ゴールドシップ産駒データ | 3年連続馬券圏内 | 2着で継続 | ◎ |
| 外枠切り(ヴーレヴー・ボンドガール) | 最外枠は割引 | ヴーレヴー14番から3着 | △ |
| 馬連BOX⑦−⑪ | 対抗同士の組み合わせ | 的中 | ◎ 的中 |
今回の教訓と次への考察
Lesson 01 ── 本命の選び方
「G1実績・欧州血脈・調教S」という三軸は理論的に正しかったが、エリカエクスプレスの実績はいずれも東京・中山向きの数字。札幌の小回り1800mという特殊条件では、むしろコース実績・洋芝での連続好走というリピーター要素の方が本命を支える軸として強かった。このレースに限っては「実績の格」より「このコースでの実績」を優先すべきだった。
Lesson 02 ── 内枠優位の過信
2枠2番のケリフレッドアスクが8着大敗という結果は、枠順データの過信への警戒を示している。57kgというトップハンデが末脚を削いだ可能性が高く、枠順の優位だけで評価を引き上げるのは危険だった。斤量差が2kg以上ある場合は、枠順メリットを割り引いて考えるべきだ。
Lesson 03 ── 展望編の直感
展望編の段階で血統傾向として「ゴールドシップ産駒のコース適性」「リピーターの強さ」を正確に指摘しており、最終予想でも対抗評価を維持した点は評価できる。本命選択の誤りを5頭BOXという馬券設計がカバーした形で、展望段階の複眼的分析を最後まで捨てないことの重要性をあらためて確認した一戦だった。
Series Index ── クイーンS2026
展望編 クイーンステークス2026・傾向・血統・調教の三軸で読み解く
最終結論編 エリカエクスプレス本命!G1組の地力と欧州血脈で夏の札幌を制す
振り返り編 対抗ワンツー決着・BOX的中で収穫あり(本記事)
※本記事は2026年8月2日のレース結果をもとに作成しています。

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